姫、拾っただけなのに最強(最凶)総長様にただただ溺愛されてます。

*  *  *



「り〜のぉ〜っ!今日も可愛いねっ!」


「いや、宵果の方が可愛い。これ絶対」


彼女は蓮見(はすみ) 宵果(よいか)


とても愛らしくて、いわゆる絶世の美少女。


こんな貧相なわたしが関わっていいのだろうか。


「なわけないでしょ、梨乃に顔で敵う人いないから。性格も何もかも最高だけどね、梨乃は。あ、そうだそうだ!梨乃!今日転校生来るらしいよ!?イケメンなんだって!ちょっと怪我してるらしいけど。心配だね…」


怪我?大丈夫かな……?


怪我といえば、あの男の子…


いやいや、そんなわけないでしょ。


来るわけない、と思って首をブンブン振り、その考えを振り落とす。


「り、梨乃?」


「あ、いや、何でもないよっ」


――キーンコーンカーンコーン…


今だけは、このチャイムが緊張の合図。


だって、小さく聞こえてきた足音のリズムには、聞き覚えがあったから―――。