◇ 夜になって、病室の灯りが落ちた。 リハビリの疲れよりも、心の疲労のほうが重かった。 天井のシミは、もう数えなかった。 静まり返った病室の中で、 昼間の自分の声だけが、何度もリピートされる。 ――今の俺の気持ち分かったような言い方して。 「……最悪だろ、これ」 自分に吐き捨てる。 誰に当たるでもなく。 どこにもぶつけられなくて。 結局、一番大事にしたいと思っていた人に、 ぶつけてしまった。