君が照らす人生は、いつだって温かい


◇

試合は、そのあとも続いた。

スコアボードの数字は動いて、
歓声もまた戻ってきた。

でも、
私の目は、ほとんどコートを追えなかった。

ベンチの空いた場所ばかり見ていた。

さっきまで、あそこに座っていた人。

途中からコートに立って、
シュートを決めた人。

そして、倒れた人。



「……もう、会えなくなったらどうしよう」



自分でも驚くくらい、はっきり思った。

学年も違う。

住んでいる場所も知らない。

たまたまCDショップで会って、
たまたま図書室で話して、
たまたま空き教室で歌を聴かれただけの人。

その『たまたま』が、
全部そこで終わってしまうかもしれない。

体育館の扉の向こう側。

救急車の中。

病院のベッド。

そこから先の景色は、
観客席からは見えない。

だからこそ、
想像が勝手に悪いほうへ膨らんでいく。

もうバスケができなくなったら。

学校に来なくなったら。

転校してしまったら。

『もしも』が、
いくつもいくつも増えていく。

そのたびに、
胸の中のどこかがぎゅっと縮んだ。