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試合は、そのあとも続いた。
スコアボードの数字は動いて、
歓声もまた戻ってきた。
でも、
私の目は、ほとんどコートを追えなかった。
ベンチの空いた場所ばかり見ていた。
さっきまで、あそこに座っていた人。
途中からコートに立って、
シュートを決めた人。
そして、倒れた人。
「……もう、会えなくなったらどうしよう」
自分でも驚くくらい、はっきり思った。
学年も違う。
住んでいる場所も知らない。
たまたまCDショップで会って、
たまたま図書室で話して、
たまたま空き教室で歌を聴かれただけの人。
その『たまたま』が、
全部そこで終わってしまうかもしれない。
体育館の扉の向こう側。
救急車の中。
病院のベッド。
そこから先の景色は、
観客席からは見えない。
だからこそ、
想像が勝手に悪いほうへ膨らんでいく。
もうバスケができなくなったら。
学校に来なくなったら。
転校してしまったら。
『もしも』が、
いくつもいくつも増えていく。
そのたびに、
胸の中のどこかがぎゅっと縮んだ。


