君が照らす人生は、いつだって温かい


その日、
体育館はいつもより人の数が多く感じた。



「やっぱ強豪校相手だと、空気違うよね」



二階席の入口で、瑠奈が小さく息をつく。

見下ろしたコートでは、
白いユニフォームと紺のユニフォームが、
それぞれのベンチで円陣を組んでいた。

電光掲示板の横には、手書きのポスター。

『打倒南陵』

『ここで勝って波に乗る』。




「ねえ、知ってる?ここで勝てば、一気に注目される試合なんだって」



瑠奈は、
どこからか仕入れてきた情報を、
得意げに付け足す。



「県ベスト4の南陵に勝てたら、今年は優勝も狙えるかもしれないんだって」



「へえ……すごい」



そんな大事な試合を、
二階席から眺めている自分が、
不思議な位置にいる気がした。