君が照らす人生は、いつだって温かい




本番は、夕方。

他校のバンドが順番に出ていく。

みんな、かっこよく見えた。

音も、ステージングも。



「二番目終わりのバンド、ギターの人、めっちゃ手汗でピック飛ばしてたね」



瑠奈が、小声で言う。



「拾うとこまで含めてパフォーマンスって感じだった」



「春日井先輩も飛ばさないように気をつけてください」



「俺は大丈夫。今日だけは指弾きでいくから」



「安全運転」



そんな軽口を叩き合っているうちに、
ついに出番が来た。



「次のバンドは、〝バンド名決めきれず〟のみなさんでーす」



バンド名決めてなく、
さっきも決め損ねたせいで、
そのまま呼ばれる形となった。



「今決めますって言えばよかったですね」



「もうこれでも良くない?〝バンド名決めきれず〟」



「なんか同人誌サークルっぽい」



そんな会話をしながら、ステージに上がる。