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そして、ライブ当日。
駅から少し歩いたところにある、
小さな地下のライブハウス。
初めて入るその場所は、
予想以上に『ライブハウス』だった。
薄暗い階段。
壁一面のバンドステッカー。
ちょっと古いタバコとアンプの匂い。
「なんか、ゲームのダンジョンみたい」
瑠奈が、ベースケースを抱えながら言う。
「ボス戦前っぽい」
「いや、ボスは誰よ」
「PAさん」
確かに、
カウンターの奥で腕を組んでる大人の人が、
一番強そうに見える。
「〝高校生バンドのみなさん?〟」
受付で声をかけられて、
揃って「はい」と答える。
「リハーサル、時間押してるからサクッといこうねー」
ゆるい口調と、プロの手際。
ステージに上がると、思ったより狭かった。
でも、その狭さがかえって心地いい。


