君が照らす人生は、いつだって温かい




ノートの前で固まっている私を、
部屋の時計の秒針だけが追い越していく。



「歌詞って、どう始めればいいんだろ」



ありがちなやつを試してみる。



「あの日の空は青かった」



書いた瞬間、自分で吹き出しそうになった。



「誰の〝あの日〟だよ……」



中三の卒業式か。

川沿いの夜か。

先輩に初めて空き教室で聴かれた日か。

〝あの日〟が多すぎて、
逆に嘘っぽく感じてしまう。

ぐしゃ、と消す。

消しゴムのカスだけが、やたら増えていく。

机に突っ伏したくなったとき、
頭の中にふっと浮かんだ言葉があった。