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頭の中で、いろんな声が交錯する。
『また中途半端で終わるんじゃない?』
中三の冬、自分で自分に言った言葉。
『本気になっても、どうせ途中で折れるだけだよ』
あの川沿いの欄干に指をかけたとき、
頭の中に響いていた声。
受験のときも。
合唱コンクールのときも。
何かに夢中になるほど、
『終わるとき』のことばかり考えてしまう。
「……怖いです」
正直に言う。
「歌うのは好きです。でも、〝バンドを組む〟とか、〝ステージに立つ〟とか、本気でやるってなったら」
喉がきゅっとなる。
「また途中でやめちゃったらどうしようとか。ちゃんと続けられなかったら、先輩たちにも瑠奈にも迷惑かけるし、とか」
『迷惑』という単語が、
自分の中でやけに重かった。
春日井先輩は、しばらく黙って聞いていた。
それから、ゆっくり口を開く。
「途中でやめるのって、そんなに悪いことかな」
「え?」
「もちろん、〝やりきる〟のが一番かっこいいけどさ」
春日井先輩は、
窓ガラスに映る自分の姿をちらっと見て、
苦笑する。


