目覚ましが鳴る三分前に目が覚めた。 枕元のスマホの画面は、 六時二十七分を示している。 あと三分、目を閉じてやり過ごすか、 それとも起きてしまうか。 私はしばらく天井を見つめて、 それから布団をはねのけた。 この家で『ぎりぎりまで寝ている』という選択肢は、あまり賢くない。 ドアを開けると、 廊下にもう味噌汁の匂いが流れていた。