『西校舎裏手にある倉庫にて、異能力を使用した生徒間の喧嘩が発生。近くにいる生徒会と風紀委員会役員は、ただちに現場にむかってください』
西校舎裏手……ここからすぐのところだ。
『風紀委員会の朝倉蓮、近くにいるのですぐに現場に向かいます!』
勲章にそう返したおれは、走って倉庫のほうまで向かう。
近づくと、ガシャンッと激しく物がぶつかるような音や、怒声がきこえてきた。
「お前、ふざけんなよ! 調子にのりやがって……!」
「はあ? 調子にのってんのはお前だろ? ザコ異能力しかもってない弱虫が、吠えてんじゃねーよ!」
「っ、てめぇ……ここでぶっつぶしてやる!」
「はっ。そんなボロボロな身体でできるなら、やってみろよ!」
倉庫の前では、三年生らしき茶髪と金髪の先輩同士が、異能力を使用してはげしい喧嘩をくり広げていた。
だけど茶髪の先輩は、ほとんど一方的にやられていたみたいだ。
制服は薄汚れているし、頬や手足には切り傷がある。片足を引きずっているし、怪我をしているのだろう。



