国宝級イケメン御曹司はフェチの所為で恋愛できない

圭介(ケイスケ)は今同じベッドに横たわる女の裸の身体を見てため息をついた。

この女もだめだ。

全然きれいじゃない。

自分が求める美を体現していない女とはもう二度と会うつもりはない。

圭介はさっさとシャワーを浴びて服を着ると財布から5万円を取り出して、彼女のバックの上に置いた。

メモに“部屋代は払っていく、朝食のルームサービスを取ってゆっくりしていってくれ“と書いてお金の上に置いた。

昨晩ホテルのバーで声をかけて来て気が乗ったから抱いたまでだ。

名前も知らない。

圭介はタクシーで自分の部屋に帰って服を着替えて仕事に向かった。

大河内圭介28歳大河内財閥本家の跡取り息子つまり御曹司。

その地位に金にそして雑誌などで国宝級イケメンともてはやされる容姿に寄ってくる女は数知れず。

気が向けば一晩を共にするけれど、圭介には譲れないこだわりがあるのだ。

昔大学生の時ホテルのプールで見た女の子の美しい二の腕が忘れられないのだ。

首から肩そして二の腕に流れるラインが美しく手を挙げても上腕二頭筋が張っていてたるみもなかった。

それから女性の二の腕が気になってしまう。

つまり親友の皆藤翔(カイトウカケル)に言わせればフェチというらしいが…

でもなかなか二の腕を見る機会はないまずは夏にならないとノースリーブの女性にはお目にかかれない。

夏になると皆藤を無理に引き連れて自社のホテルのプールに入り浸っているのだが、自分好みの二の腕にはお目にかかれない。

昔見た女の子にアプローチできなかったのが最高に悔やまれる。

アプローチされるのは慣れているが自分から声をかけるなんてできないし、声を掛けようと思うような女性にはお目にかかっていない。

あの二の腕の美しい女の子以外に…