それだけ言って、視線を机の上に戻す。
怖くないわけじゃない。でも、彼が大切にしている存在だということは、十分すぎるほど伝わってきた。
「お粥とゼリー。今日はこれだけでいいから」
「そこまでしてもらうつもりじゃ……」
「今、温めるから黙って食べるの」
ぴしっと言いきると幹人は少し驚いたように目を見開き、それから小さく笑った。
「……逆らえないですね」
「あたり前でしょ。先輩なんだから」
そう言いながら、胸がざわつく。
弱っている彼を前にすると、距離の取り方がますますわからなくなる。
それでも今は考えない。彼を放って帰るなんて、できるわけがなかった。
電子レンジの終了音が鳴る。湯気の立つお粥を取り出し、スプーンを添えてベッドのそばへ戻った。
「はい。熱いから気をつけて」
器を先に差し出したが、受け取る手元がおぼつかない。
天音は一瞬迷ってから、スプーンを持ったままベッドサイドに腰を下ろした。
「貸して」
「自分で食べられます」
「こぼしたら大変でしょ。ほら」
幹人は、渋々天音に器を戻した。
怖くないわけじゃない。でも、彼が大切にしている存在だということは、十分すぎるほど伝わってきた。
「お粥とゼリー。今日はこれだけでいいから」
「そこまでしてもらうつもりじゃ……」
「今、温めるから黙って食べるの」
ぴしっと言いきると幹人は少し驚いたように目を見開き、それから小さく笑った。
「……逆らえないですね」
「あたり前でしょ。先輩なんだから」
そう言いながら、胸がざわつく。
弱っている彼を前にすると、距離の取り方がますますわからなくなる。
それでも今は考えない。彼を放って帰るなんて、できるわけがなかった。
電子レンジの終了音が鳴る。湯気の立つお粥を取り出し、スプーンを添えてベッドのそばへ戻った。
「はい。熱いから気をつけて」
器を先に差し出したが、受け取る手元がおぼつかない。
天音は一瞬迷ってから、スプーンを持ったままベッドサイドに腰を下ろした。
「貸して」
「自分で食べられます」
「こぼしたら大変でしょ。ほら」
幹人は、渋々天音に器を戻した。



