「あっちの鳳条くんと同じ名前だけど、どういう関係?」
そう言いながら、その子はちらりと視線を静のほうへ向けた。
私はその視線につられるように、少しだけ静を見る。
相変わらず、女子たちに囲まれている。
……本当に人気者だな。
なんだか少しだけ面白くない気持ちになりながらも、今はそれどころじゃないと自分に言い聞かせる。
だって、せっかく女の子たちが私に話しかけてくれているんだから…!これは絶対に逃したくない…!
高校では友達を作るって決めたんだから…!
えっと……静と私は……。
血は繋がってないけど、いとこで。
小さい頃からずっと一緒で。
今は私の専属ボディーガードで――なんて、言えるわけがない。
そんなことを正直に話したら、絶対に変な空気になる。
そもそも高校生活を普通に送りたいって決めたばかりなのに、自分から「私、ヤクザの家の娘です」なんて宣言する勇気なんてない。



