それでもこの状況は変わらない。
真央があたしたちを守るみたいに不良たちと睨み合っている。
真央は大丈夫って言ったけど、どうするつもり?
ボディーガードなんて言っているけど、その実ただの雑用係。
年上の不良に殴られたら一発KOに決まってる。
なのになんであんなに冷静に立ってられるの……?
かんがえろ、かんがえろ、かんがえろ。
真央は何をしようとしてる?
戦ったり追い払うことだけが『守る』じゃないなら、どうやって?
そのとき、真央の手で何かが光っているのが見えた。
よく見るとそれは画面の光ったスマホ。
赤いランプが点滅してる。
……そういうこと。
その真央らしい強かさと、いつの間に? というくだらない疑問のおかげで、頭に登っていた血が引いていく。
それが、真央の守り方なんだね。
だったらあたしには、あたしのやり方がある。
……そうなんでしょ、真央。
あたしはゆっくり息を吸った。
前髪を整えて、背筋を伸ばす。
それから、口角をきゅっと上げる。
さっき剥がれ落ちたはずの仮面を、もう一度、自分の手でかぶり直した。


