氷の王子を笑わせたいっ!

 そして、その場に取り残されたわたしと上本くん。


 ……き、気まずすぎるんだけど……。

 こんな状況で二人っきりにしないでよ~!!


「……さっきも言ったけど、浩輔が戻ってきても、ちゃんと一ノ瀬のことも相棒だって思ってるから。それは心配しないで」

「べっ……別に心配なんかしてないよ?」


 こんなひと言でにやけるな、わたしの口もと!


「わたしだって、上本くんのことはちゃんと相棒だって思ってるから。だから……これからもよろしくね!」

「ん」

 短く返事をすると、上本くんが立ちあがる。


「そろそろ行かないと。このあと、あっちでミーティングがあるはずだから」

「そ、そうなんだ」

 慌てて荷物をカバンに突っ込み、わたしも立ちあがる。


「おーい、二人とも! 早く来いよー!」

 遠藤くんが遠くで呼ぶ声がする。


「うん、わかった!」

「今行く」

 そろって駆け出すわたしたち。


 今は、この距離感が心地いい。


 いつかもし違う感情が芽生えたとしても、上本くんがわたしの最高の相棒だってことは、きっと一生変わらない。



(了)