氷の王子を笑わせたいっ!

「ま、次もアイツのチームと当たるとは限らないんだけどな」

「でも、ずっとずっと勝ってたら、どこかで当たるってことでしょ?」

「まあ、そういうことか?」

「向こうが負けるという可能性もある」

「あぁっ、そっかぁ」

 ぐしゃっと顔を歪めて天を仰ぐ。


「ははっ」

 そのとき、楽しげな笑い声がして。


 パッと声の方を見ると、上本くんが口を開けて笑っていた。


「勝つ気満々って。さすが一ノ瀬」

「う、上本くんが、笑ってる……」

 わたしがつぶやくと、上本くんがムスッとした顔をする。


「……どうせあのときも、どうやって俺を笑わせるかって話し合いでもしてたんでしょ」

「な、なんでそれを――」

 と言いかけ、ハッと気づいて両手で口をパッとふさぐ。


「バカッ! 言うなって言っただろうが!」

 遠藤くんだって認めちゃってるじゃん!!


「ほんと素直だよね、君たちって」

 呆れたように言って、上本くんが苦笑いする。


 絶対ホメられてない……。


「もういーじゃん。前みたいにさ、どんどん笑っていこうぜ! な、相棒!」

 開き直った遠藤くんが、満面の笑みで上本くんの肩を抱く。


 そんな遠藤くんの目の端っこには、涙が浮かんでいる。