氷の王子を笑わせたいっ!

 遠藤くんが戻ってきたら、なおさらだよ。

 ピッチャーじゃなかったら、どこを守るの?


 内野なんて全然ムリだし。

 じゃあ、外野?

 フライもまともに捕れない外野手なんて、全然いる意味ないよね?


「いや、変化球が得意なピッチャー、ストレートが得意なピッチャー、いろいろなタイプのピッチャーがいた方が絶対にいい。それに、浩輔に負担がかかりすぎると、また肩を壊す可能性も出てくる。俺としては、一ノ瀬が残ってくれた方がうれしい」

「俺も賛成! 一緒に野球やろうぜ!」

「え、遠藤くんまで……」

 ケガで休部中の遠藤くんも、今日はユニフォームを着て応援に来てくれていたの。


 わたし、この大会までだって思っていたのに……。

 だからここまで必死にがんばってきたのに……。


 今日の試合で勝って、先輩の引退を先延ばしにして、それで上本くんにも喜んでもらって……笑ってもらえたらなって。

 けど、結局全部全部失敗しちゃったのに?

 わたし、まだここにいてもいいの?


「……わたし、もっともっとうまくなりたい。それで、今度こそ森下くんたちのチームに勝ちたい!」


 本当にまだ続けてもいいの?

 やりたいよ。

 そんなの、やりたいに決まってるじゃん!

 だって、やり残したことがたっくさんありすぎるんだもん。