***
「ちょっと、根岸! なんでいつもいつもココちゃんにそういうイジワルばっかするわけ⁉」
どうせココちゃん――木南心菜ちゃんのことが好きだからなんでしょ。
そんなこと、わたしだって見てればわかるよ?
わかってるけどさあ。
だったら、なんでもっとココちゃんに優しくできないわけ?
ワザとぶつかってみたり、大事にしてるものを取り上げてみたり。
そんな小学生みたいなことばっかしてたら、好かれるわけないんだからね⁉
「うっせーなあ。おまえは木南のホゴシャかよ。クソババア」
「くっ……クソババア!?」
かぁっと頭に血がのぼったわたしは、教室のすみっこまで大股で歩いていく。
そして、バケツに掛けてあった濡れ雑巾をガシッと掴んだ。
「わたしがクソババアだったらねえ、根岸なんかクソジジイなんだからね!!」
そう言い終えるのと同時に、濡れ雑巾をおもいっきり根岸の顔めがけて投げつけた。
べしゃっ。
濡れ雑巾は、見事顔面に命中!
……ただし、根岸が避けたせいで、ちょうど教室に入ってきたばかりの別の男子の顔面に。
その瞬間、教室の中がしんと静まり返る。
時が止まったかのように、誰も身じろぎひとつしない。
ど……どうしよう……。
謝らなくちゃいけないのに、声が喉につかえたみたいに出てこない。
そうこうしているうちに、顔面に貼りついたままだった濡れ雑巾をゆっくりと剥がす男子。
「ちょっと、根岸! なんでいつもいつもココちゃんにそういうイジワルばっかするわけ⁉」
どうせココちゃん――木南心菜ちゃんのことが好きだからなんでしょ。
そんなこと、わたしだって見てればわかるよ?
わかってるけどさあ。
だったら、なんでもっとココちゃんに優しくできないわけ?
ワザとぶつかってみたり、大事にしてるものを取り上げてみたり。
そんな小学生みたいなことばっかしてたら、好かれるわけないんだからね⁉
「うっせーなあ。おまえは木南のホゴシャかよ。クソババア」
「くっ……クソババア!?」
かぁっと頭に血がのぼったわたしは、教室のすみっこまで大股で歩いていく。
そして、バケツに掛けてあった濡れ雑巾をガシッと掴んだ。
「わたしがクソババアだったらねえ、根岸なんかクソジジイなんだからね!!」
そう言い終えるのと同時に、濡れ雑巾をおもいっきり根岸の顔めがけて投げつけた。
べしゃっ。
濡れ雑巾は、見事顔面に命中!
……ただし、根岸が避けたせいで、ちょうど教室に入ってきたばかりの別の男子の顔面に。
その瞬間、教室の中がしんと静まり返る。
時が止まったかのように、誰も身じろぎひとつしない。
ど……どうしよう……。
謝らなくちゃいけないのに、声が喉につかえたみたいに出てこない。
そうこうしているうちに、顔面に貼りついたままだった濡れ雑巾をゆっくりと剥がす男子。


