氷の王子を笑わせたいっ!

***


「ありがとうございました!」

 初めての練習試合が終了。


「課題が山積みだな」

 と、上本くんがひと言。


 ですよね~。


 あのあと、なんとかストライクゾーンに入るようにはなったものの、それ以外はボロボロ。

 判断力の鈍さとか、ボールのキャッチング能力とか。


 どれも一朝一夕にどうにかできるものではないのかもだけど。

 もう少しみんなの役に立てるんじゃないかって思ってた自分が甘かったよ。


 せめて、自分の仕事だけは……投球だけは、もっとうまくなりたい。

 たとえば……。


「そうだ。ねえ、変化球ってヤツ? わたしにも投げられないかなあ」

 上本くんが、キャッチャーの防具を外す手をピタリと止める。


「変化球?」

「む、ムリならいいんだけどね⁉ ストレートでもこんなにコントロール悪いんだもんね。変化球なんて、なに言ってんだって感じだよね」