「ぐあ!」
「まだまだ!」
女吸血鬼を一度攻撃した後、翼で空を飛んだままセシルは態勢を立て直し、二度目の攻撃に移ろうとしている。
眷属達は慌ててセシルから守る盾になろうとしてわたしから離れたから、吸血鬼の背中を刀で切りつける。
「あんたねぇ!」
青い血を出しながら女吸血鬼は、わたしを睨んで吠えた。
一瞬、セシルの事を忘れてしまったみたいだ。
「お前の危機はこっちだよ!」
セシルは空を飛びながら上手く辺りの眷属を避け、拳を女吸血鬼へと振った。
「ひゃああ」
拳が女吸血鬼の顔にヒットする。
女吸血鬼の体はぐらぐらと、今にも倒れそうだ。
少なくとも、走ったり飛んだりして逃げれる元気はなさそう。
普通の吸血鬼なら、一、二回切られたり殴られたくらいじゃ、こんな様子にはならない。
眷属を作る事に特化していて、本体は強くないのかも。
これなら!
わたしが踏み込もうとするが、眷属の一人が振った刀を受け流す。
そして別の眷属が攻撃してくるから、わたしは下がると追撃することなく向こうも下がった。
喋れる眷属が女吸血鬼を支え、残り三人の眷属が二人を守るように立った。
だが、そんな事は関係無いって言う様に、セシルは女吸血鬼へと向かって突撃していく。目は、とてつもなく怒りに満ちていた。
殴りかかろうとするセシルの腕を、眷属の一人が掴んだ。
「ぐっ!」
そいつは、眷属化した時に強い力を授けられたのか、腕を掴まれたセシルが痛そうにする。



