どうにか抵抗しようとするが、四人係で手も足も押さえられると、流石に難しい。
眷属化してしまったとはいえ、相手は人間だから刀は使えないし、もう!
「ほら、首を差し出しなさい。血を吸って美味しかったら飼ってあげるし、不味かったら眷属にしてあげる」
くすくす笑って居る女吸血鬼が手を伸ばしてくるから、そいつの手を血が出ない程度に噛むと、眷属に口を押さえられる。
「ん! んんんん」
「痛ったぁ。しつけがなってない人間ね」
女吸血鬼が手をこすってい間、四肢を動かそうとしてみる。すると、一カ所だけ本気を出せば動かせそうな箇所があった。
それは、右腕。
さっきから眷属化した中で唯一喋っているおじさんが押さえている場所。
眷属化した状態でも喋れるようにした結果か、力は弱まっているみたい。
魔法なんてものは、わたしには使えない。
だから、今まで鍛えてきた力の全部を右腕に集中させ、右手を動かす。
「ちょ!」
刀を持っている手だったからか、女吸血鬼は届かない範囲に逃げるが別に良い。
わたしの狙いはこっちだ。
刀を動かし、自分の腕を少しだけ切って血を流す。
そこまで言ったところで、二人がかりで腕を押さえられる。
でもいい。ここまで出来た。
後は、信じるだけ。
「あんたさっきから何してるの? 意味分からない事ばっか。吸血鬼と組むハンターなだけは有るわね」
女吸血鬼はわたしの行動に警戒している様だが、本能に負けている。血から目を離せていない。
「でも。まぁ、くれるってなら、遠慮無く貰うわ」
女吸血鬼は私の腕を掴むと舐めるため顔を近づけた。
その頭に、拳が空から振ってくる。
「そいつの血を吸って良いのは俺だけだよ!」
拳は、振り向いた女吸血鬼は顔に当たった。



