「うーんと、そのまんまの意味だよ。初めて会った時。あの、ほんと何も知らないで会った時」
わたしも曖昧になってしまったが、いつの事を言っているのか分かってくれたのか、セシルは頷く。
「その時から、なんか放っておけなかったの。何にも知らなくても……知らなかったからこそかな」
「その気持ちは、今でも変わってないのか?」
「うん。変わってない。むしろ、増えたかな。使命とかじゃなくて、人としてもっと心配になった。……セシルとしては、さっきの話ウソの方が良かった?」
不安で尋ねると、彼は俯く。
「俺は、監視しているだけだと思ってた」
ぼそっと言われて、笑ってしまう。
確かに、言った事がないから、そう思ってしまっても当然だ。
だって、そんな言葉聞きたくないのだと思っていた。……さっきのは、セシルが悪く思われて居るのが嫌だったから、つい言ってしまったけど。
「セシルは、わたしに心配されるの嫌じゃない?」
「なんで、そんな事聞くんだよ」
「んー、まぁいろいろ……ね」
あなたが嫌いな吸血鬼ハンターだから。とは、人がいるところでは言えないので誤魔化してしまう。
「別に……お前の気持ちはお前のもんだろ」
「ありがとうね」
「感謝されることじゃない」
でもわたしとしては、セシルに拒否されなくてよかった。それが、すごく嬉しい。
……セシルって、わたしの事どう思っているんだろう。
決して自分から聞けないから、少し気になるな。
「なぁ、夜……七時くらいに俺んちに来てくれ」
「分かった」
突然誘いにとりあえず頷いたけど、家誘われるのって、珍しい。なんだろう。



