セシルってば、ほんと不真面目。
さっき保健室行くとか書いていたけど、本当に寝に行った。
行ったのは三時間目の前なのに給食の時間になっても戻ってこなかった。
だから、誰かが様子を見に行くように先生に言われて、みんなが遠慮していたから、わたしが買って出た。
クラスの女子達はちょっと困った顔をしていたけど、そこは気づかないふりをした。
保健室に着いてドアをノックをするけど、反応が無い。
「失礼します」
小声で声をかけながら保健室に入ってみても、誰も居ないや。
先生、どこ行ったんだろう?
ベッドの所は一つだけカーテンで閉じられていて、カーテン下の隙間からは一年生の赤色の上履きが見えた。
「セシル?」
カーテンを揺らしながら声をかけて見ても、反応がない。
良くないかな。と思いつつ、カーテンを少しだけ開けて覗いて見る。
良かった。中に居るの、ちゃんとセシルだ。
中に入って近づくと、セシルはすやすやと寝ている。その顔はとても穏やかで陰が無く、ただの美形の男子にしか見えない。
「あなた、寝てる時の方が顔色いいね」
近くで喋っても、何も反応が無い。
……家に帰れたのは朝だったし、結構しっかり寝てるなら起こさない方がいいか。
カーテンの中に勝手に入ってるのを先生に見られたら怒られるだろうし、出よ。
踵を返して、カーテンの端を掴んだとき、
「うっ、ぐうぅぅ」
突然、セシルがうなされ始めた。
振り返ると、セシルの穏やかだった顔が苦痛に満ちた物になっており、心臓を押さえている。
「ごめっ……、白菊」



