別れてくれない?浮気性彼氏くん。

――パシッ!


「乃慧」


「あっ…」


私の手を取った、………………望央。


怒りに狂って、存在に気付かなかった。


「何してんの。いい加減にしなさい」


私を捉える鋭い瞳。


ドンッと響く低い声。


「っ………望央には、関係なっ……」


「あるわよ、親友だもの」


眉先を下げて、寂しげに笑った望央。


「家庭事情は察した。けど、今、大好きなお姉さんの葬式よ?お姉さん悲しんじゃう」


「!!!」


「望央ちゃん……」


怯えながら望央の名前を呼んだ母さん…


「軽々しく名前呼ばないでもらえますか?虐待は事実でしょう。警察に通報しますから」


「っ!!望央ちゃん!やめなさい!!」


「日本語通じてますか?軽々しく名前呼ばないでもらえますかって言ってんですよ」


望央……っ


「み、みお」


涙ぐみながら、呼んだ名前。


「乃慧、」


大人っぽく口を少し開けて振り返って。


「まだやり直せる」


間違って、いたのかな…


「乃慧?」


「うん…」


「小さいよ、声が」


「、うんっ!やり直してみせる!」


「そうこなくっちゃ」


そう言って、ニヤッと口角を上げる望央。


「「よろしく、大好きだよ…!」」


2人で握手して、仲を誓った私たち…………。