逃げられるものならお好きにどうぞ。



「百合子さん」



視線を隣に向ければ、優しい顔で笑う大好きな人がいる。



「来年も、再来年も。また一緒に花火を見にこよう」

「……うん、そうだね。約束」



繋がれたままの手に、ぎゅっと力を込めた。


伝わってくる温かさが、ゆっくりと身体に融けこんでいく。

愛おしさで、胸が満たされていく。



「愛してるよ」



耳元で囁くようにして告げられた愛の言葉に、ほんの少しだけ照れくさくなりながら、私も素直な気持ちを返した。



「……うん。私も、愛してる」