「もう、分かったよ。それじゃあ、毎週末には絶対に帰ってくるから。それでどう?」
「……それでも、百合子さんに五日間も会えないってことだよね。無理。俺、百合子さん不足で死んじゃうかもしれない」
「それくらいで人は死にません」
「へぇ、そんなこと言うんだ? 俺はこんなにも百合子さんが好きなのに……百合子さんは、俺のことなんてそこまで好きじゃないんだね」
花火だってあと十五分もすれば打ち上がるっていうのに、椿くんは今にもめんどくさいモードを発動しそうだ。
私はため息を漏らしちゃいそうになりながらも、それをグッと堪えて、椿くんを納得させられそうな言葉を考える。
「もう、ちゃんと好きに決まってるでしょ? それに、ほら。離れたことによって、より愛が育まれる、なんて言ったりもするでしょ?」
「……まぁ、そうだね」
「だからね、ほんの少しの間だけ離れてみることで、よりお互いの大切さが感じられるかもしれないよ?」
「……」
真顔で黙り込んでしまった椿くんだったけど、本当に渋々ながらも、私の言葉に納得してくれたみたいだ。



