「で。百合子さんの機嫌って、もう直ってくれてるの?」
「……直ってるっていうか……」
「ちなみに俺は、自分の意見を曲げる気はないからね」
「……椿くんの頑固者」
「何とでも言えばいいよ。百合子さんと一か月も離れて過ごすなんて、絶対に嫌だからね」
――そう。今回の喧嘩は、私が長期で出張に行くことになったのが原因だった。
以前にも私が出張に行ったことがあったけど、あの時はたったの一泊だっていうのに、椿くんはこっそりついてきた。
だから一か月も遠方に行くって言ったら、椿くんはごねるだろうなって思っていたんだけど……その予想は、大当たりで。
だけど椿くんだって、皇さんからの仕事で何日も顔を見せないことだってあった。
自分のことは棚に上げて話す椿くんに、私はついムッとしちゃって……強めの言葉で言い返しちゃったんだよね。



