逃げられるものならお好きにどうぞ。



「……え?」



だけどそこに立っていたのは、佐々木ちゃんでもなければ、林くんでもない。



「っ、椿くん!? どうして此処にいるの!?」



此処にいるのが当然のような顔をしてへらりと笑っているのは、今朝お見送りをしてくれた、椿くんで間違いない。

……え、そっくりさんとかじゃないよね?



「百合子さんが心配だったから、付いてきちゃった」



語尾にハートマークでも付いていそうな甘い声で話しているのは、間違いなく椿くんだ。

まさか、本当に付いてきちゃうなんて……。