「嬢ちゃんたちは、そのまま食事をしながら聞いてほしいんだが……嬢ちゃんを危険な目に遭わせちまって、本当にすまなかった。改めて謝罪させてくれ」
「え!? そんな、皇さんが悪いわけじゃないんですから! 頭を上げてください……!」
胡坐をかいて座っていた皇さんが、突然深々と頭を下げるものだから、私は慌ててしまった。
だって悪いのは私を攫った人たちで、むしろ皇さんだって、元を辿れば巻き込まれたようなものなのに……。詳しいことは分からないけど、あの人たちの口ぶりからして、逆恨みで皇さんたちの組を傷つけようと考えていたんじゃないかって、そう思えたから。
「それに私は何ともなかったですし、皇さんが気に病む必要なんてないですよ」
「いや、それは結果論だ。今回は大事なかったが、一歩遅ければ一生かけても償いきれねー、苦しい思いをさせちまってたかもしれない」
「皇さん……」
「だから、この謝罪は受け取ってくれ。それで、何か詫びをさせてほしい」
私が何を言っても、皇さんは頭を上げてはくれない。
どうしたものかと戸惑っていれば、重たい空気を壊すように「ヂューッ」とゼリーを啜る音が聞こえてきた。



