薄暗くなった公園はあちこちが綺麗なイルミネーションで彩られていて、家族連れやカップルで賑わっていた。
黒瀬くんと出店を見て回りながら、ナッツやドライフルーツが混ぜこんであるシュトーレンを食べたり、温かなミックスベリーのグリューワインにラムチョコレートを飲んだりして美味しい食べ物に夢中になっていれば、可愛らしい雑貨屋の出店が目に入る。
「見ていこ」
私の視線の先に気づいたのだろう黒瀬くんが、繋がった手を引いて店の前まで誘導してくれる。
並べられている商品に目を向ければ、サンタクロースや雪だるまの形をした木彫りの置物やスノードームに、キーホルダーサイズの物からそこそこ大きいサイズのテディベアなんかが置かれていた。
「わ、これ可愛い」
その中でも目を引いたのは、白いテディベアだ。
小さいサイズだし、これなら家の鍵とかに付けられそう。
買おうか迷っていれば、私の手中にあった可愛らしいベアをひょいと奪った黒瀬くんが、それとは色違いの茶色い毛並みのベアも持って店主に会計をお願いしている。



