記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

ある日突然訪ねて来てモデルをやりたいと言うマリの非常識な条件も快く呑んでくれて、ユキを探すというのがマリの大きな目標だと理解してくれている。

マリがこの仕事をやりたくてやっているのではない事もよくわかってくれていた。

その上でやっと見つけたユキが他の女性と暮らしていた。

もちろん彼女の母親も一緒にだが、そういう状況ですぐにマリの所に戻ってこないユキを許せないと憤ってもくれている。

最後に貝原の期待に応えて自分のできる限りの事をやろうと思ったのだ。

貝原が決めた3年という期限まであと1年弱だ。

そこまではただひたすら仕事に全力を尽くそうと思っている。

その後は東京を離れて静かで気候も温かい所でこれからの自分の人生を見つめ直そうと思っている。

マリの側には6歳の頃からずっと当たり前のようにユキがいたのだ。

マリの心の支えでもあったユキを失った今マリの心は帰る港のない小さな小舟のようだった。

今にも沈みそうで壊れそうなマリの心。

ユキのように愛せる人はもういないだろうけれど、もう少し年を取れば一緒にいてもいいと思えるような人には巡り合えるかもしれない。

マリは休みの日に久しぶりにレオンに会いたくなったので、三崎に連絡してクラブに向かった。

クラブのCMの撮影の後三崎の言葉に甘えて月に2~3度レオンに乗りに行っている。

三崎はその度にマリにつき合ってくれるので、三崎とももう2年の付き合いになる。

今では駈足までできるようになった。

レオンとの相性がとてもいいようで、嫌な事があってもレオンに乗るとすっきりとするのだ。

この頃はクラブの裏山に三崎とトレッキングにも出かけるようになった。