バド×ハピ~きみのことなんか好きじゃないし!~

「陽向下がって!」

「おっけー!」

キュッと体育館の床をこする音で陽向が走っていくのがわかる、そのままパンッと弾けるような音が聞こえてシャトルが天井に上がった。

「ナイスッ!」

相手のコートに返っていく、けどスマッシュを打ちやすいとこにいくかも。でもたぶんこれなら悪くないと思う、きっとこれなら…

「陽向もう1本来る!」

「任せろ!!」

後ろから聞こえる声でわかる、これは調子がいいってこと。

しかもいつになく動きがいいかも。

手握った時はガチガチだったけど、今はのびのびして緊張してないのが伝わってくるしいつもより楽しんでる気もする。

だからこんな難しいコースでも取れる、陽向なら取れる…!

陽向の声がコートに響けば響くほど調子は上がって、わたしのスマッシュにも勢いが増していくの。

大丈夫、打てる。


これならイケる…!!


「ひな!」

「はいっ!!」

グッと力を入れた足でジャンプして、シュッと体を使って力いっぱいラケットを振った。風を切って向かっていくシャトルが気持ちいい、その勢いのまま相手チームのコートへ吸い込まれていくから。

「ナイスひなーっ」

ラインギリギリを狙ったシャトルは相手チームに拾われることなく得点になった。

「やった!」

気持ちいい~~~~!
今のすっごいよかった、超決まった気がする!!

今日イチ、過去イチかも。

やっぱりバドミントンって楽しくて大好きだ。

「陽向!さっきのよかったよ、超ナイスプレー!!」

くるっと振り返って後ろを見る。陽向のプレーもすっごくよかったから、わたしも興奮してた。

「あんなのよく拾えたね!」

これでわたしたちの勝ち、今日の練習も全て勝利で終えたことがうれしくって陽向の方を見ようと振り返ったつもりだった…

「でも陽向なら取れると思っ…」

んだけど、陽向の姿はなくて誰もいなかった。

なんで誰もいなかったかと言えば、わたしが振り返るより先に陽向がわたしめがけて走って来たから見えてなかった。

「ひなーっ!!!めーっちゃ最高だった!」

そんでもって、そのままぎゅっと抱き着いた。

「………は?」