隣の席の悪魔【旧版】

「17時までに宿に戻るように」

班行動。

先生の声と同時に、
みんなが一斉に散らばっていく。

どこを見ても、
制服の中学生だらけ。

観光地なのに、
修学旅行って感じしかしない。

「うわぁぁ!!」

私は思わず辺りを見回した。

「すごい!
空くん見て!!」

「見えてる」

空くん。

相変わらず、
ちょっと眠そう。

班は席の位置で分けられたから、
空くんも、
葛西くんも一緒。

「つむぎ!
あっちのお店行こ!」

女子たちが、
楽しそうに私の腕を引っ張る。

「わー!待って!」

私は反射みたいに、
空くんを振り返った。

空くん、
少しだけ目を細める。

「迷子なるなよ」

「ならないし!」

私は笑いながら、
手を振った。