隣の席の悪魔【旧版】

秋。

放課後の空気が、
少しずつ冷たくなってきた。

窓の外。

高い空。

オレンジ色の西日。

そして。

静かな図書室。

「はぁぁぁ……」

私は参考書に突っ伏した。

「無理……」

数学。

意味がわからない。

「まだ五分しか経ってない」

向かい側に座る、
空くん。

相変わらず、
涼しい顔で問題集を解いてる。

なんなのこの人。

「空くん、
頭の作り違うでしょ」

「努力型って言ったの、
お前」

「……そうだった……」

私はシャーペンを机に置いた。

「だって眠いもん……」

「昨日何時に寝た」

「一時」

「馬鹿」

即答。

ひどい。

でも。

少しだけ笑ってる。