【ごめん、今日はひとりでいたい】
たったそれだけのメッセージを、遥希は無言で見つめていた。
既読の文字だけが、やけに冷たく光っている。
脳裏に蘇ったのは、高校時代、突然自分を避け始めた芽依子の背中だった。
理由もわからないまま、手を伸ばしても届かなかった記憶。
「……またかよ」
低く落ちた声に、自分でも驚くほど余裕がなかった。
二度と、あの頃みたいに消えられたくない。
今度こそ逃がさない。
たとえ、守るという言葉で縛ることになっても。
「めいっ」
そう思った瞬間にはもう、遥希は車のキーを掴んで飛び出していた。



