最後に練くんに会ったのは、小学生1年生くらいの頃。
「玲奈、伯母さんに会いに行くよ。玲美の顔を見せたいからね」
あの日、私はお父さんに連れられて、お母さんと生まれたばかりの玲美とともに、お父さんのお姉さんーーーつまり伯母さんーーーに会いに行ったの。
【加藤】
その表札は、私の家から20分くらい歩いたところにあった家のものだ。そこが、練くんの家だった。
「練くん、来たよ〜。入っていい?」
私がインターフォンを押した。出てくれたのは練くんだったから、話しやすくて嬉しかったのを覚えている。
「練、こら、サンダルじゃなくて靴を履きなさい!」
伯母さんが練くんに何か言っている声が聞こえたけれど、出てきた練くんは、伯母さんの注意も聞かずにサンダルのままだった。そこで思わず、笑いがこぼれたんだ。
練くんは、そう、いつもさりげなく笑わせてくれた。
「練、靴って言ったじゃない」
すぐに伯母さんが練くん用の靴を持って出てきて、私に真っ先に挨拶してくれた。
「玲奈ちゃん、久しぶりね。お姉ちゃんになったのね」
近距離でも、いつも欠かさず手を振ってくれる伯母さんが、私は大好きだった。
「玲奈、久しぶり。ここ最近、毎日食堂で勉強してたんだけど、玲奈はいなかったから、どうしちゃったんだろうって思ってたんだ」
そして今、目の前にいるのは、あの日の伯母さんによく似た、手を振る練くんだ。
「久しぶり、練くん」
私は練くんに会えて嬉しいあまりに、そのまま彼に抱きついた。
「玲奈」
練くんの声は、以前よりも落ち着いていた。
その声で、練くんは言った。
「玲奈は、叔父さんと柏餅つくるの?」
練くんのいう「叔父さん」は、たぶん、私のお父さんのことだ。私は練くんから離れて、しゅんとしながら言った。
「いや、私はテスト勉強しないといけないから、いいや。数学、難しいんだよね。公式とか覚えられないよ・・・・・・」
正直、6年以上練くんと会って話していないと、反応が予測できなくて弱音を吐くのも怖かったけれど。
練くんは前と変わらず、笑ってくれたんだ。その笑みは私をあざ笑うようなこともなく、私の心をただただ落ち着かせてくれた。
「玲奈も同じところでつまづいてたんだね」
そう言うと練くんは、さっきまで居たところに戻って座り、私に向かって手招きしてくれた。
「玲奈、伯母さんに会いに行くよ。玲美の顔を見せたいからね」
あの日、私はお父さんに連れられて、お母さんと生まれたばかりの玲美とともに、お父さんのお姉さんーーーつまり伯母さんーーーに会いに行ったの。
【加藤】
その表札は、私の家から20分くらい歩いたところにあった家のものだ。そこが、練くんの家だった。
「練くん、来たよ〜。入っていい?」
私がインターフォンを押した。出てくれたのは練くんだったから、話しやすくて嬉しかったのを覚えている。
「練、こら、サンダルじゃなくて靴を履きなさい!」
伯母さんが練くんに何か言っている声が聞こえたけれど、出てきた練くんは、伯母さんの注意も聞かずにサンダルのままだった。そこで思わず、笑いがこぼれたんだ。
練くんは、そう、いつもさりげなく笑わせてくれた。
「練、靴って言ったじゃない」
すぐに伯母さんが練くん用の靴を持って出てきて、私に真っ先に挨拶してくれた。
「玲奈ちゃん、久しぶりね。お姉ちゃんになったのね」
近距離でも、いつも欠かさず手を振ってくれる伯母さんが、私は大好きだった。
「玲奈、久しぶり。ここ最近、毎日食堂で勉強してたんだけど、玲奈はいなかったから、どうしちゃったんだろうって思ってたんだ」
そして今、目の前にいるのは、あの日の伯母さんによく似た、手を振る練くんだ。
「久しぶり、練くん」
私は練くんに会えて嬉しいあまりに、そのまま彼に抱きついた。
「玲奈」
練くんの声は、以前よりも落ち着いていた。
その声で、練くんは言った。
「玲奈は、叔父さんと柏餅つくるの?」
練くんのいう「叔父さん」は、たぶん、私のお父さんのことだ。私は練くんから離れて、しゅんとしながら言った。
「いや、私はテスト勉強しないといけないから、いいや。数学、難しいんだよね。公式とか覚えられないよ・・・・・・」
正直、6年以上練くんと会って話していないと、反応が予測できなくて弱音を吐くのも怖かったけれど。
練くんは前と変わらず、笑ってくれたんだ。その笑みは私をあざ笑うようなこともなく、私の心をただただ落ち着かせてくれた。
「玲奈も同じところでつまづいてたんだね」
そう言うと練くんは、さっきまで居たところに戻って座り、私に向かって手招きしてくれた。



