響け!星夜のセレナーデ

「おいしい!」

幸せそうに食べる彼女を見て、レオンハルトは微笑んだ。穏やかで幸せな時間が過ぎていく。

「そういえば、レオンハルトさんはどうしてあの劇場に連れて行ってくれたんですか?」

その問いに対し、レオンハルトの中に幼い頃の思い出が浮かんだ。

「幼い頃、初めてあの劇場で公演を観たんだ。その時にすごく感動してね。大切な人に一番に教えたいと思ったんだ」

レオンハルトの手がハリエットに伸びる。その指はハリエットの口元に触れた。ケチャップがついている。

「ついているよ」

「あっ、お恥ずかしい……」

レオンハルトはケチャップを舐めた。酸味があるはずなのに、どこか甘く感じる。

「どこか甘いな」

レオンハルトはまた顔を赤くするハリエットを見て、笑いかけた。