響け!星夜のセレナーデ

ジョセフが逮捕され、早一ヶ月が経った。

貴族が数十年前から大罪を犯し続けていたことに、新聞などで事件を知った一般市民たちは恐怖と驚愕で毎日のように話題に出していた。

レオンハルトたちの日常は変わっていない。一つ変わったことがあるとすれば、事務員の少女の名を「リズ」ではなく「ハリエット」と呼ぶようになったくらいだ。

「トーニョ。こんな簡単なこともできないのかい?カナタやハリエットでもできるんだよ?」

「テメェ、今度こそ殺してやる!!」

アントーニョとオルハンの喧嘩が今日もまた始まった。レオンハルトは苦笑する。マーガレットが罵り合う二人の頭を軽く叩いた。

「もう二人とも!!いい加減にして!!」

アントーニョとオルハンはマーガレットに叱られ、数十秒はショボンとして黙ったものの、すぐにまた喧嘩が始まってしまう。マーガレットはもう何も言わなかった。

「いつも通りの日常だね」

レオンハルトは呟く。今、ハリエットとカナタは買い出しに出掛けている。事務所の扉が開いた。