響け!星夜のセレナーデ

レオンハルトの胸が温もりに包まれていく。彼の両目から涙が溢れた。雷の轟きが止んだ。空の色が元の青に戻っていく。

「ハリエット……」

レオンハルトは、ふらつく足取りでハリエットの元へと行く。檻の中、ハリエットはもう泣いていなかった。優しく微笑んでいる。

「レオンハルトさん。私のために怒ってくれて、本当に嬉しいです。でも、あなたが一人で戦う姿を見るのは辛い」

ハリエットが檻の隙間から手を伸ばす。レオンハルトはその手に優しく触れた。胸が高鳴っていく。彼は大きく息を吐いた。

「ハリエット。すまない。自分を見失うところだった」

「レオンハルトさん。あなたは一人じゃありません。一人で頑張らなくていいんです」

ハリエットの真っ直ぐな瞳に、言葉に、心を焼き尽くそうとしていた怒りが鎮火されていく。レオンハルトはゆっくりと息を吐いた。ハリエットに触れている。それが今、心を落ち着かせ、幸せを胸に刻んでいた。

「ハリエットの言う通りだよ。レオン」