真莉がドアを開けると、部室にはすでに先客がいた。ベースを演奏する手を止め、真莉の方を犬飼棗(いぬかいなつめ)が向く。
「真莉。先生に説教されてたの?」
「いや、違うよ。う〜ん。困らせてるのは確かなんだけど」
そう言いながら真莉はギターを手に取る。真莉はこの軽音部でギター兼ボーカルを担当している。棗がベースを手に立ち上がる。
「一曲演奏する?」
「付き合ってくれるの?」
「もっちろん。暇だし」
「じゃあお願い」
ギターの高くどこか華やかな音、ベースの重く落ち着いた低音が教室に響き渡る。一曲演奏し終えた後、棗は真莉に訊ねた。
「で?本当は何があったわけ?」
「これ」
真莉は二度と見たくない「進路希望調査表」を棗に見せた。白紙の紙を見て棗は「ああ、なるほどね」と呟く。
「進路なんてさ、まだ高校二年の夏だよ?一年後の自分のことなんてわかんないよ。なのに「提出しろ」って酷くない?」
「いや、一年後の今頃はうちら受験生か就活生だよ。ちゃんと考えなきゃ」
「真莉。先生に説教されてたの?」
「いや、違うよ。う〜ん。困らせてるのは確かなんだけど」
そう言いながら真莉はギターを手に取る。真莉はこの軽音部でギター兼ボーカルを担当している。棗がベースを手に立ち上がる。
「一曲演奏する?」
「付き合ってくれるの?」
「もっちろん。暇だし」
「じゃあお願い」
ギターの高くどこか華やかな音、ベースの重く落ち着いた低音が教室に響き渡る。一曲演奏し終えた後、棗は真莉に訊ねた。
「で?本当は何があったわけ?」
「これ」
真莉は二度と見たくない「進路希望調査表」を棗に見せた。白紙の紙を見て棗は「ああ、なるほどね」と呟く。
「進路なんてさ、まだ高校二年の夏だよ?一年後の自分のことなんてわかんないよ。なのに「提出しろ」って酷くない?」
「いや、一年後の今頃はうちら受験生か就活生だよ。ちゃんと考えなきゃ」


