「……びっくりしたぁ」
むくっと起き上がったのは、彼だった。
昨日の朝も見たけど、寝癖がすごい。あちこちにはねている。
まだ半分寝ぼけているのか、大きなあくびをしていた。
「なんで床で寝てるんですか!?びっくりするじゃないですか!」
「いや、だって…」
私の訴えを、彼は視線で物語る。
思いっきり占領していたのは────紛れもなく私だ。
「こんなにおっきいのあったら、そりゃあ座っちゃいますよ」
「いいよ。好きに使って」
彼は今度はソファに座ると、またあくびをして背伸びもしていた。
「────あ。おはよう」
「……お、おはようございます…」
不意に言ってくる“ちゃんとした挨拶”に、いつも少しだけ意外だと思ってしまう。
私は時間を確認しして、昨日お風呂にも入っていないことを思い出す。
今からシャワーを浴びて着替えて出勤しても、十分に間に合う。
そうと決まれば、と立ち上がる。
そこでふと部屋の電気を見やった。
「……あの。電気、消してくれたんですか?」
「寝れなかったから」
「……そうですか」
彼らしい答え方に、ちょっと安心してしまう。
「カーテンも、ありがとうございます」
「ああ、全部同じサイズにした。楽だから」
「え?」
「測ってないけど、多分いけると思って。遮光率いくらなんだろうな。朝このくらいなら、まあいいか」
雑すぎて、返す言葉もなかった。
それでもなんだか、このズレた彼の温度に慣れてきている自分もいる。
カーテンも、ソファも。
彼が注文したものは、ほとんど落ち着いた色合いのものが多い。
たぶん、好みなのだろう。
白ばかり選んでしまう私とは対照的だなと感じる。
もう、彼の興味はスマホに移っていた。
••┈┈┈┈••
むくっと起き上がったのは、彼だった。
昨日の朝も見たけど、寝癖がすごい。あちこちにはねている。
まだ半分寝ぼけているのか、大きなあくびをしていた。
「なんで床で寝てるんですか!?びっくりするじゃないですか!」
「いや、だって…」
私の訴えを、彼は視線で物語る。
思いっきり占領していたのは────紛れもなく私だ。
「こんなにおっきいのあったら、そりゃあ座っちゃいますよ」
「いいよ。好きに使って」
彼は今度はソファに座ると、またあくびをして背伸びもしていた。
「────あ。おはよう」
「……お、おはようございます…」
不意に言ってくる“ちゃんとした挨拶”に、いつも少しだけ意外だと思ってしまう。
私は時間を確認しして、昨日お風呂にも入っていないことを思い出す。
今からシャワーを浴びて着替えて出勤しても、十分に間に合う。
そうと決まれば、と立ち上がる。
そこでふと部屋の電気を見やった。
「……あの。電気、消してくれたんですか?」
「寝れなかったから」
「……そうですか」
彼らしい答え方に、ちょっと安心してしまう。
「カーテンも、ありがとうございます」
「ああ、全部同じサイズにした。楽だから」
「え?」
「測ってないけど、多分いけると思って。遮光率いくらなんだろうな。朝このくらいなら、まあいいか」
雑すぎて、返す言葉もなかった。
それでもなんだか、このズレた彼の温度に慣れてきている自分もいる。
カーテンも、ソファも。
彼が注文したものは、ほとんど落ち着いた色合いのものが多い。
たぶん、好みなのだろう。
白ばかり選んでしまう私とは対照的だなと感じる。
もう、彼の興味はスマホに移っていた。
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