玄関に向かったのは、ほぼ同時だった。
あちらは昨日と似たような、ラフな服装。
白いインナーシャツに上着を着ていて、スラックスもカジュアルだ。
エンジニアというのは、スーツ族ではないのか?
私は仕事に行く時はいつものオフィスカジュアルなので、昨日とは違う。
シューズボックスから履き慣れたパンプスを出して、さっと履く。
彼は昨日のスニーカーをそのまま履いている。
「……一緒に出るんですか?」
なんとなく聞いてみるも、彼は首をかしげた。
「え?うん」
ですよね。でもなんか、変な感じ。他人なのに。
誰もいなくなるであろうこの部屋を振り返り、
「行ってきます」と呼びかけてみる。
「…行ってきます」
後ろからも同じように聞こえてきた。
なにも考えてなさそうな目と合い、私はそこから逸らして「行きますか」とドアを開ける。
廊下は照明の明るさで、昨日ここへ来た時となにも変わりなく静かだった。
靴音がしないのは、カーペットが全部吸収してくれるからだ。
すると、エレベーターから降りてきた中年女性がこちらへ歩いてきた。エプロンをつけたままの、ゴミ出しでもしてきたみたいな姿。
私たちを見つけるなり、笑顔で近づいてくる。
「あら、お隣さんね!おはようございます!」
女性は朝からしっかりメイクもしていて身綺麗だった。左手の薬指に、指輪。“ご婦人感”がある。
「あ、初めまして。おはようございます」
「…おはようございます」
足を止めて挨拶を返すと、さっきと同じように後ろからも挨拶の声。
どうやら、外面はそんなに悪くはなさそう。そこも安心。
あちらは昨日と似たような、ラフな服装。
白いインナーシャツに上着を着ていて、スラックスもカジュアルだ。
エンジニアというのは、スーツ族ではないのか?
私は仕事に行く時はいつものオフィスカジュアルなので、昨日とは違う。
シューズボックスから履き慣れたパンプスを出して、さっと履く。
彼は昨日のスニーカーをそのまま履いている。
「……一緒に出るんですか?」
なんとなく聞いてみるも、彼は首をかしげた。
「え?うん」
ですよね。でもなんか、変な感じ。他人なのに。
誰もいなくなるであろうこの部屋を振り返り、
「行ってきます」と呼びかけてみる。
「…行ってきます」
後ろからも同じように聞こえてきた。
なにも考えてなさそうな目と合い、私はそこから逸らして「行きますか」とドアを開ける。
廊下は照明の明るさで、昨日ここへ来た時となにも変わりなく静かだった。
靴音がしないのは、カーペットが全部吸収してくれるからだ。
すると、エレベーターから降りてきた中年女性がこちらへ歩いてきた。エプロンをつけたままの、ゴミ出しでもしてきたみたいな姿。
私たちを見つけるなり、笑顔で近づいてくる。
「あら、お隣さんね!おはようございます!」
女性は朝からしっかりメイクもしていて身綺麗だった。左手の薬指に、指輪。“ご婦人感”がある。
「あ、初めまして。おはようございます」
「…おはようございます」
足を止めて挨拶を返すと、さっきと同じように後ろからも挨拶の声。
どうやら、外面はそんなに悪くはなさそう。そこも安心。



