そこからどう部屋に戻ったか、覚えていない。
気がついたら、いつものリビングで、いつものソファに座らされていた。
片付け途中だったテーブルは、大地さんが全部きれいに片付けてくれた。
クッションを抱きしめたまま、ぼんやりとテーブルからあの二人がいた痕跡だけが消されていくのを見ていた。
全部片付いたところで、隣に彼が座る。
テレビから流れてくる音楽番組の陽気な曲が、今はもの悲しい。
「……美月は、別に悪くないと思う」
ただ置かれただけの言葉が、胸に突き刺さる。
「私、そんなふうに見えてたんですね…」
言った瞬間、涙がこぼれた。
泣いているのを見られたくなくて、クッションに顔を押しつける。
「違う」
大地さんの言葉は早かった。遮るみたいに、なかったことにするみたいに、早かった。
「見る側が、人として終わってるだけ」
だから、と続けられた。
「美月は堂々としてていい」
『堂々と』そんなにちゃんと、月曜日からできるかな。
不安に駆られる中で、寄り添うでもなく、触れてくるでもなく、ただ隣にいてくれるという事実だけが。
私を救ってくれた。
隣から、確認するみたいに尋ねられる。
「……月曜、行けそう?」
「……行きます」
「うん」
テレビの音だけが流れる静かな部屋で、私はしばらくクッションを抱えたまま動けなかった。
でも、隣に大地さんがいるだけで。
もう十分だった。
気がついたら、いつものリビングで、いつものソファに座らされていた。
片付け途中だったテーブルは、大地さんが全部きれいに片付けてくれた。
クッションを抱きしめたまま、ぼんやりとテーブルからあの二人がいた痕跡だけが消されていくのを見ていた。
全部片付いたところで、隣に彼が座る。
テレビから流れてくる音楽番組の陽気な曲が、今はもの悲しい。
「……美月は、別に悪くないと思う」
ただ置かれただけの言葉が、胸に突き刺さる。
「私、そんなふうに見えてたんですね…」
言った瞬間、涙がこぼれた。
泣いているのを見られたくなくて、クッションに顔を押しつける。
「違う」
大地さんの言葉は早かった。遮るみたいに、なかったことにするみたいに、早かった。
「見る側が、人として終わってるだけ」
だから、と続けられた。
「美月は堂々としてていい」
『堂々と』そんなにちゃんと、月曜日からできるかな。
不安に駆られる中で、寄り添うでもなく、触れてくるでもなく、ただ隣にいてくれるという事実だけが。
私を救ってくれた。
隣から、確認するみたいに尋ねられる。
「……月曜、行けそう?」
「……行きます」
「うん」
テレビの音だけが流れる静かな部屋で、私はしばらくクッションを抱えたまま動けなかった。
でも、隣に大地さんがいるだけで。
もう十分だった。



