「……おはよう」
洗面所のドアを開けて廊下へ出たところで、後ろから低い声がした。
反動でびくっと肩が揺れてしまった。
「お、おはようございます」
振り返らないまま返事をする。
声が、少しだけ上ずった。
「……寝てたな」
当たり前といえば当たり前の話題。
これだけは謝らなきゃ、と振り返る。
そこには、別に怒ってるわけでも気にしてるわけでもなさそうな、いつもの彼が立っていた。
「すみません、ソファ占領して……」
「いいよ、別に」
短く返される。
それだけなのに、なぜか落ち着かない。
「……ブランケット、ありがとうございました」
言うか迷って、結局口に出してしまう。
「ん?」
「かけてくれてたので」
「ああ、冷えるから」
それで会話は終わった。
終わった、はずなのに。
どうしてか、さっきまでよりずっと意識してしまう。
『冷えるから』って言うけれど、自分は何もかけないで寝てるわけで。
そういうところなんだよね、とざわつく胸を撫で下ろしながらリビングへ戻った。
洗面所のドアを開けて廊下へ出たところで、後ろから低い声がした。
反動でびくっと肩が揺れてしまった。
「お、おはようございます」
振り返らないまま返事をする。
声が、少しだけ上ずった。
「……寝てたな」
当たり前といえば当たり前の話題。
これだけは謝らなきゃ、と振り返る。
そこには、別に怒ってるわけでも気にしてるわけでもなさそうな、いつもの彼が立っていた。
「すみません、ソファ占領して……」
「いいよ、別に」
短く返される。
それだけなのに、なぜか落ち着かない。
「……ブランケット、ありがとうございました」
言うか迷って、結局口に出してしまう。
「ん?」
「かけてくれてたので」
「ああ、冷えるから」
それで会話は終わった。
終わった、はずなのに。
どうしてか、さっきまでよりずっと意識してしまう。
『冷えるから』って言うけれど、自分は何もかけないで寝てるわけで。
そういうところなんだよね、とざわつく胸を撫で下ろしながらリビングへ戻った。



