ふと後ろを振り返る。
当たり前だけど、ここには私たちふたりしかいない。
それでも、この部屋があまりにも静かすぎる気がした。
“いわくつき”とか“事故物件”とか、物騒な話をしているから余計に気になってしまう。
不意に彼が頬杖をついて面白そうに目を細める。
「実際に住んでみろって上から言われたとか?」
少しだけ口元が緩んでいた。
「それ、完全に押し付けられてるやつじゃん」
それは、図星だった。
悔しいけれど、事実だからなにも言い返せない。
「それでここに来ちゃったの?断れなくて?」
「……性格悪くないですか」
「まあ、よくはないと思う、自分でも」
今日いち、彼は笑っていた。
それもなんだか面白くない、私としては。
「けど俺、嘘は嫌いだからつかないよ」
付け足すように言われたそのセリフに、私はまた睨んでしまった。
その『嘘は嫌い』発言すらも嘘っぽいとか思う。
でも────
「で、どうする?もう、お互いの素性は知れたけど」
もうすでに私からの返事は決まってるみたいな聞き方で、私に聞いてくる。
腹を括るしかない。それだけは分かった。
「一ヶ月だけですよね?」
「うん。俺が出ていく」
即座に返され、私も負けない。
「絶対ですよ」
「疑うなら録音でもする?」
「……やっぱり不安だなあ、性格悪いもん絶対!」
思わず声を上げたら、「はいはい」と流された。
当たり前だけど、ここには私たちふたりしかいない。
それでも、この部屋があまりにも静かすぎる気がした。
“いわくつき”とか“事故物件”とか、物騒な話をしているから余計に気になってしまう。
不意に彼が頬杖をついて面白そうに目を細める。
「実際に住んでみろって上から言われたとか?」
少しだけ口元が緩んでいた。
「それ、完全に押し付けられてるやつじゃん」
それは、図星だった。
悔しいけれど、事実だからなにも言い返せない。
「それでここに来ちゃったの?断れなくて?」
「……性格悪くないですか」
「まあ、よくはないと思う、自分でも」
今日いち、彼は笑っていた。
それもなんだか面白くない、私としては。
「けど俺、嘘は嫌いだからつかないよ」
付け足すように言われたそのセリフに、私はまた睨んでしまった。
その『嘘は嫌い』発言すらも嘘っぽいとか思う。
でも────
「で、どうする?もう、お互いの素性は知れたけど」
もうすでに私からの返事は決まってるみたいな聞き方で、私に聞いてくる。
腹を括るしかない。それだけは分かった。
「一ヶ月だけですよね?」
「うん。俺が出ていく」
即座に返され、私も負けない。
「絶対ですよ」
「疑うなら録音でもする?」
「……やっぱり不安だなあ、性格悪いもん絶対!」
思わず声を上げたら、「はいはい」と流された。



