日が沈んだ頃に、ようやく引っ越し業者さんたちが去っていった。
あんなに広かった部屋の中に、ダンボールと家具家電が並ぶ。
キッチン用品や洗濯機は置く場所は決まっているけれど、テレビや空気清浄機は迷子のままだ。
ベッドや小さなローテーブルなども、とりあえずそのへんに置いてある。
それに────
そびえ立つ、日用品や衣類、小物が詰まったダンボール。
その数の多さに、明らかに彼が引いていた。
「え、普通こんなに荷物ってあるの?」
「これでも断捨離したんですよ!」
「これで?」
「大事なもの、けっこう捨てましたよ…」
「これで?」
まだ引いてる。
この人、思い出とか全部捨てるタイプだ。無理。
「私、まだ賛成できないんですよ」
と、倒れたままのスーツケースを起こしながらつぶやいた。
彼はずーっと壁にもたれている。
荷物の搬入中も、一生そうしていた。スマホをいじりながら。
今もまだ、スマホを片手になにかしている。
「え?なに?」
そして、私の話をあまり聞かない。
「だから!まだ賛成してません!一緒に住むの」
「じゃあどうするの?」
「それは…これから相談しましょう」
「腹減ってきたな」
「こんな時にご飯なんて食べてる場合じゃないでしょ?」
「近くに定食屋ある。もう開店してるよ」
「行きませんよ」
あんなに広かった部屋の中に、ダンボールと家具家電が並ぶ。
キッチン用品や洗濯機は置く場所は決まっているけれど、テレビや空気清浄機は迷子のままだ。
ベッドや小さなローテーブルなども、とりあえずそのへんに置いてある。
それに────
そびえ立つ、日用品や衣類、小物が詰まったダンボール。
その数の多さに、明らかに彼が引いていた。
「え、普通こんなに荷物ってあるの?」
「これでも断捨離したんですよ!」
「これで?」
「大事なもの、けっこう捨てましたよ…」
「これで?」
まだ引いてる。
この人、思い出とか全部捨てるタイプだ。無理。
「私、まだ賛成できないんですよ」
と、倒れたままのスーツケースを起こしながらつぶやいた。
彼はずーっと壁にもたれている。
荷物の搬入中も、一生そうしていた。スマホをいじりながら。
今もまだ、スマホを片手になにかしている。
「え?なに?」
そして、私の話をあまり聞かない。
「だから!まだ賛成してません!一緒に住むの」
「じゃあどうするの?」
「それは…これから相談しましょう」
「腹減ってきたな」
「こんな時にご飯なんて食べてる場合じゃないでしょ?」
「近くに定食屋ある。もう開店してるよ」
「行きませんよ」



