それから数日があったある日。私は、再び王様の御前にいた。
あれからずっと食べ物を拒み、水だけを飲んで伏せっていた。もうこのまま死んでもいいかもしれない。そう思っていたくらいで、私の身体はみるみるうちに衰弱していった。
しかし今朝、数日前にやってきた神官が再び現れた。そして数人の侍女に私を起こさせ、無理矢理準備をして。王様の元へ私を連れて行ったのだ。
窮屈なドレス姿が懐かしく感じる。そうだ。あの頃もこんな煌びやかなドレスを着せられたっけ。
そう思いながら虚な目で王様を見つめると、彼は眉を下げてつらそうな表情をする。だけど、きっとそれは私自身を心配しているわけではないのだろうと容易に想像がついた。
また何かを喋っている。だけど、聞き取れないし意味はわからない。ここにきてからずっと立っているけれど、いつベッドに戻れるのだろう。
言葉もわからないのに、ここに連れてこられた意味がわからない。
どれくらいそうしていただろうか。もう立っているのが限界で、視界がぐるぐると周り始め足がもつれた。
「っ……」
襲ってくるであろう痛みに耐えるべく目を瞑ると、突然何かにグッと身体を引かれて支えられた。
「……え……?」
ぼやける視界の中、それが誰かの腕だと理解するのに数十秒を要して。
ゆっくりと見上げた先。
「……セーラ……?」
そこにいた懐かしい深い青の瞳と、その口から発せられた聞き馴染みのある声に、目を見開く。
「っ……セーラ。あ……ヒサシ、ブリ」
――セーラ。久しぶり。
カタコトだったけれど、この世界にやってきてから初めて聞く日本語。その響きに、ぶわっと涙が溢れて。
驚くその表情も目に入らないまま、
「っ……ロード……さまっ……!」
気が付けば、その胸に縋り付くように飛び込んでいる私がいた。
あれからずっと食べ物を拒み、水だけを飲んで伏せっていた。もうこのまま死んでもいいかもしれない。そう思っていたくらいで、私の身体はみるみるうちに衰弱していった。
しかし今朝、数日前にやってきた神官が再び現れた。そして数人の侍女に私を起こさせ、無理矢理準備をして。王様の元へ私を連れて行ったのだ。
窮屈なドレス姿が懐かしく感じる。そうだ。あの頃もこんな煌びやかなドレスを着せられたっけ。
そう思いながら虚な目で王様を見つめると、彼は眉を下げてつらそうな表情をする。だけど、きっとそれは私自身を心配しているわけではないのだろうと容易に想像がついた。
また何かを喋っている。だけど、聞き取れないし意味はわからない。ここにきてからずっと立っているけれど、いつベッドに戻れるのだろう。
言葉もわからないのに、ここに連れてこられた意味がわからない。
どれくらいそうしていただろうか。もう立っているのが限界で、視界がぐるぐると周り始め足がもつれた。
「っ……」
襲ってくるであろう痛みに耐えるべく目を瞑ると、突然何かにグッと身体を引かれて支えられた。
「……え……?」
ぼやける視界の中、それが誰かの腕だと理解するのに数十秒を要して。
ゆっくりと見上げた先。
「……セーラ……?」
そこにいた懐かしい深い青の瞳と、その口から発せられた聞き馴染みのある声に、目を見開く。
「っ……セーラ。あ……ヒサシ、ブリ」
――セーラ。久しぶり。
カタコトだったけれど、この世界にやってきてから初めて聞く日本語。その響きに、ぶわっと涙が溢れて。
驚くその表情も目に入らないまま、
「っ……ロード……さまっ……!」
気が付けば、その胸に縋り付くように飛び込んでいる私がいた。



