応接室――
フラン「では、改めてよろしく。ベアトリス」
にこやかにそう言うフラン。
ベアトリス「……あ、はい」
放心。
完全に放心状態である。
父「……ベアトリス?」
母「大丈夫なの、この子……?」
声をかけられても――
ベアトリス「あ、はい……」
返事がそれしか出てこない。
フラン「ふふ」
楽しそうに微笑むフラン。
側近(完全に心折れてるな……)
そのまま話は進み――
気づけば。
父「……ということで、婚約は正式に成立いたしました」
――成立した。
ベアトリス「……え?」
遅れて理解する。
ベアトリス「え?」
ベアトリス「え???」
だがもう遅い。
フラン「これからよろしくね、婚約者殿」
にこっ。
ベアトリス「……」
終わった。
その夜――自室
ベッドの上に座り込み、ベアトリスはぼーっとしていた。
ベアトリス「……婚約……」
じわじわと現実が押し寄せてくる。
ベアトリス「……辺境伯の、妻……?」
思考が一気に加速する。
ベアトリス「待って無理無理無理無理!!」
ベッドに倒れ込む。
ベアトリス「なにそれ!?意味分かんない!!」
頭を抱える。
ベアトリス「辺境伯の女主人ってことは……」
指を折りながら考え始める。
ベアトリス「屋敷の管理……?」
ベアトリス「使用人の統率……?」
ベアトリス「領民への対応……?」
どんどん顔が青ざめていく。
ベアトリス「む、無理よそんなの……」
しかしそれだけでは終わらない。
ベアトリス「しかも上流貴族になるってことは……」
最悪のワードが浮かぶ。
ベアトリス「お茶会……パーティ……」
ピシッと固まる。
ベアトリス「……」
想像する。
“みーんな笑顔を並べながら、相手を見下す会”
ベアトリス「……あれでしょ?」
ベアトリス「表面では仲良くして、裏では探り合いして……」
ベアトリス「誰が上か下かでマウント取り合うやつでしょ……?」
完全に偏見だが、だいたい合ってる。
ベアトリス「行きたくない……」
布団をかぶる。
ベアトリス「絶対行きたくない……!!」
ゴロゴロと転がる。
ベアトリス「なんで私がそんな所に……」
静寂。
そして――
ベアトリス「……」
ゆっくりと顔を上げる。
ベアトリス「……いや」
何かを思いついた顔。
ベアトリス「……今からでも遅くないわ」
むくりと起き上がる。
ベアトリス「そうよ、辺境伯の妻だからって何?」
拳を握る。
ベアトリス「その後に離縁すればいい話よ!」
目が輝く(※方向がズレてる)
ベアトリス「うん、そうだわ!」
ベアトリス「最初からずっと嫌われ続ければいいのよ!」
自分に言い聞かせるように何度も頷く。
ベアトリス「大丈夫……いける……」
だが――
ベアトリス「……たぶん」
不安。
ベアトリス「……いや、いけるわ!」
布団をぎゅっと握る。
ベアトリス「絶対に離縁してやるんだから……!」
その決意は固い。
だが――
その未来が、真逆に進むことを。
まだ誰も知らない。
フラン「では、改めてよろしく。ベアトリス」
にこやかにそう言うフラン。
ベアトリス「……あ、はい」
放心。
完全に放心状態である。
父「……ベアトリス?」
母「大丈夫なの、この子……?」
声をかけられても――
ベアトリス「あ、はい……」
返事がそれしか出てこない。
フラン「ふふ」
楽しそうに微笑むフラン。
側近(完全に心折れてるな……)
そのまま話は進み――
気づけば。
父「……ということで、婚約は正式に成立いたしました」
――成立した。
ベアトリス「……え?」
遅れて理解する。
ベアトリス「え?」
ベアトリス「え???」
だがもう遅い。
フラン「これからよろしくね、婚約者殿」
にこっ。
ベアトリス「……」
終わった。
その夜――自室
ベッドの上に座り込み、ベアトリスはぼーっとしていた。
ベアトリス「……婚約……」
じわじわと現実が押し寄せてくる。
ベアトリス「……辺境伯の、妻……?」
思考が一気に加速する。
ベアトリス「待って無理無理無理無理!!」
ベッドに倒れ込む。
ベアトリス「なにそれ!?意味分かんない!!」
頭を抱える。
ベアトリス「辺境伯の女主人ってことは……」
指を折りながら考え始める。
ベアトリス「屋敷の管理……?」
ベアトリス「使用人の統率……?」
ベアトリス「領民への対応……?」
どんどん顔が青ざめていく。
ベアトリス「む、無理よそんなの……」
しかしそれだけでは終わらない。
ベアトリス「しかも上流貴族になるってことは……」
最悪のワードが浮かぶ。
ベアトリス「お茶会……パーティ……」
ピシッと固まる。
ベアトリス「……」
想像する。
“みーんな笑顔を並べながら、相手を見下す会”
ベアトリス「……あれでしょ?」
ベアトリス「表面では仲良くして、裏では探り合いして……」
ベアトリス「誰が上か下かでマウント取り合うやつでしょ……?」
完全に偏見だが、だいたい合ってる。
ベアトリス「行きたくない……」
布団をかぶる。
ベアトリス「絶対行きたくない……!!」
ゴロゴロと転がる。
ベアトリス「なんで私がそんな所に……」
静寂。
そして――
ベアトリス「……」
ゆっくりと顔を上げる。
ベアトリス「……いや」
何かを思いついた顔。
ベアトリス「……今からでも遅くないわ」
むくりと起き上がる。
ベアトリス「そうよ、辺境伯の妻だからって何?」
拳を握る。
ベアトリス「その後に離縁すればいい話よ!」
目が輝く(※方向がズレてる)
ベアトリス「うん、そうだわ!」
ベアトリス「最初からずっと嫌われ続ければいいのよ!」
自分に言い聞かせるように何度も頷く。
ベアトリス「大丈夫……いける……」
だが――
ベアトリス「……たぶん」
不安。
ベアトリス「……いや、いけるわ!」
布団をぎゅっと握る。
ベアトリス「絶対に離縁してやるんだから……!」
その決意は固い。
だが――
その未来が、真逆に進むことを。
まだ誰も知らない。


