知ってる。
素直に謝ることが、どんなに難しいことなのか。
ましてや、こんなに近くに好きな人がいるのに……。
わたしは小さく深呼吸して、首を横に振った。
「ううん、わたしのことはもういいよ。だけど、咲ちゃんを傷付けることだけは、もうしないで」
それがわたしの一番の願い。
真っ直ぐ坂井さんに向かって言うと、坂井さんは申し訳なさそうに「うん、ごめん」と返事してくれた。
そして、
「咲も本当にごめんね」
昨日謝ったとは聞いていたけど、もう一度咲ちゃんに謝る坂井さん。
すると咲ちゃんは「あたしももういいよ」と、笑いながら、
「悪いことばっかじゃ、なかったしね」
と、含みを持たせるみたいに坂井さんに言った。
「……どういうこと?」
「先輩と付き合うことになったんだ」
「えっ!?」
咲ちゃんの発言に、今日一番大きな声を上げる坂井さん。
「昨日のことがなかったら、告ろうなんて思わなかったから……エリのおかげ」
「なにそれ……」
勝ち誇ったように「ありがと」と言う咲ちゃんに、坂井さんはほんの少し不服そうな顔をするけど、



