イケメン男子はわたしのワンコくん!



なんでもない日常が平和で楽しくて。

──あんなことがまた起こるだなんて、思ってもみなかった。



「結芽、百瀬くん、おはよっ!」


学校に向かって歩くわたし達に声をかけてくれたのは、咲ちゃん。


「あたしが言うのもなんだけど、今日いつもより遅くない?」

「あ、うん、ちょっと寝坊しちゃって……」


昨日の夜、ハルがあんな風にわたしをからかうから。

変に眠れなくなってしまって、いつもより起きる時間が遅くなってしまった。


「そうそう、結芽ちゃん何度起こしても起きな」

「わーっ!咲ちゃんこそ、今日遅くない!?」


ハルの言葉を遮って、咲ちゃんに質問する。

どこで誰が聞いているかも分からないのに、ハルに起こしてもらってるなんて話が広まって、変な勘違いをされても困る。


「ん?あたし?あたしも……寝坊かな」


チラッとハルの顔を見た後、咲ちゃんはわたしだけに聞こえるように耳打ちした。


「実は昨日の夜、先輩とライムでやり取りしてて……」